<書籍>リモートチームでうまくいく

今回は㈱ソニックガーデンの代表取締役である倉貫義人さんの著書『リモートチームでうまくいく』をご紹介させていただきます。

コロナ渦でリモートワークが浸透してきた中、リモートワークの恩恵をわかりつつも今一歩踏み出せないまたはやり始めたけどなんかうまくいかないという話もよく耳にします。ま、これまでやってきていないことへのチャレンジですのでうまくいかない部分があっても当然ですよね。

この本の特徴

今回紹介するのは、すでに10年以上前からリモートワークを取り入れコロナ前から全従業員がリモートで働いている会社のノウハウがぎっしり詰まった本です。内容は㈱ソニックガーデンさんで実際にリモートワークを取り入れてきた際の具体的なノウハウや考え方を余すところなく披露いただいていますが、リモートワークの小手先の導入方法ではなくどちらかというとリモートワークを行う上でのマインドやそもそもの仕事への取り組み方やコミュニケーションについても参考にしたくなる内容です。それにしても出版されたのが2015年ですからそのころからリモートワークを取り入れているとは恐れ入ります。

こんな方にお勧め

  • 自社にリモートワークを取り入れるべきかどうか悩んでいる経営者の方
  • リモートワークを始めたが、出社時より生産性が落ちたという方
  • 今は出社している(させられている)が自社にリモートワークを提案して在宅で働きたい方
  • 旦那が在宅になって、それがストレスになっている専業主婦の方々(すみません、これの解決策は書いてないかもです( ´∀` ))

目次だけマインドマップで・・・

<目次>リモートチームでうまくいく

マインドマップをWEBで見たい方はこちらです↓

https://mm.tt/1741347843?t=2AA85BJ9e9

特に共感した部分、勉強になった部分

雑談と独り言が「連帯感」と「存在感」を生む

第3章リモートチームの成功は企業文化にかかっている より

いやー、これは私も痛感しています。報告・連絡・相談といいますがその前にその案件の背景やら技術的な解決方法などが潤滑油となって報・連・相もうまくいくんだなと改めて痛感しています。なおここでいう雑談とは天気や昨晩のTVの話ではなく主に仕事の話が中心であり、「目的や結論を決めない会話」と定義されています。

ここで一つ、この本はというか著者の倉貫さんは「抽象化と具体化」ということをすごく意識されててそのせいなのかはわかりませんが、普段我々がなんとなく考えているようなことを定義づけしたり言語化されているのですごくわかりやすいです。

続いて

リモートワークは待ったなしの現実/リモートワークをできない会社は人材を集められない時代が来るかもしれない/リモートワークを拒否し続けていると淘汰されるかもしれない

第6章リモートチームで起きる課題を解決する

ここに書いてあることが今現実になっていますね。ただ想像するに出版された5年前はこの本を読んでも「何いってんのーーーー?」って思った人多かったかもしれませんね。

最後に

リモートチームは働く場所を除けば実態は社員同士がお互いに助け合い相談をしたり雑談をしたりコミュニケーションを図ったりしながら共同作業で成果を出していくという昔ながらの日本の会社の働き方と非常によく似ています。そこには欧米的な個人の成果主義よりも古き良き日本流の経営が求められています。

第1章 リモートチームという古くて新しい働き方

いやーこの部分には驚かされました。リモートワーク=成果主義 と謳われることがおおいような気もしますが、10年以上リモートワークを実践している会社のTOPが言うのだから間違いないんでしょうね。逆にこのような考え方だからうまくいいているのかも。でもこの一冊を読み終えれば、確かに物理的に離れてはいるがお互いのことに配慮することやコミュニケーションの取り方や仕事の進め方などをリモートで丁寧に行われている様子が伝わってきて「古き良き日本の経営」だというのにも納得です。

外出の機会も減って在宅が増えつつあるいまこそお勧めの一冊です。